禅の視点 - life -

幸福とは? 自分とは? 自由とは? 人生とは? 心を満たす入口探し、禅エッセイ

『正法眼蔵』第六「行仏威儀」巻の概要と現代語訳と原文

正法眼蔵の第六巻のタイトルは「行仏威儀(ぎょうぶついぎ)」。 一般にはまず馴染みのない言葉だと思われるが、曹洞宗に限れば、けっこう身近でよく耳にする言葉である。 行仏とは、仏の行いを行じていくこと。 威儀とは、日常生活のすべてのこと。 つまり…

4月8日は降誕会(花祭り) ~ブッダが生まれた日~

人は誕生日を祝いますよね。 じつは仏教でも毎年、開祖であるブッダ(お釈迦さま)の誕生日を祝っています。 それが4月8日の「降誕会(ごうたんえ)」。 一般的には「花祭り」と呼ばれる日ですが、この花祭りこそ、ブッダの誕生を祝うお祭りなのです。 あま…

木魚 ~受け継がれる技術と伝統~

寺院に欠かすことのできない木魚。 しかしそんな木魚を製造している工房は現在、日本のなかでも愛知県内に数える程度しか残っていない。 しかも後継者問題が深刻だという。 なんとも危機的な状況である。 この危機を打開するためにはどうしたらいいのか。 木…

仏具の磨き方 ~金色の輝きを取り戻す方法~

仏具って金色に輝いていたりして美しいですよね。 でもその輝きも、残念ながら時間の経過とともにやがてはくすんでしまいます。 ご自宅の仏具、くすんでませんか? 金属製品を磨くには、専用の研磨剤を用いるのが一番です。 研磨剤を塗り付けて、あとは布な…

【禅語】茶に逢うては茶を喫し、飯に逢うては飯を喫す (喫茶喫飯)

お茶をいただいたならそのお茶を飲み、ご飯をいただいたならそのご飯を食べる。 「茶さに逢おうては茶さを喫きっし、飯はんに逢おうては飯はんを喫きっす」という禅語は、だいたいそのような意味の言葉である。 特に変哲のない、何を言おうとしているのかも…

『正法眼蔵』第五「即心是仏」巻の現代語訳と原文 Part③

即心是仏とは、仏道を歩む心を発し、修行し、悟り、安楽の境にいたる人のことをいう。 したがって未だ仏道を歩む心を発さず、修行せず、悟らず、安楽の境にいたらない者は、即心是仏の人ではない。 たとえ僅かな時間、心を発し、修行し、悟ったなら、その時…

「メロンパンリリース・イン・THE永平寺」

永平寺ではたまにおやつが配布されることがある。 夜参(やさん)と呼ばれるそのおやつタイムは、おやつのゴールデンタイムである午前10時でも午後3時でもなく、夜の9時半ころに前触れもなく突然やってきた。稀に突如開催されるおやつタイムを、たいていの者…

『正法眼蔵』第五「即心是仏」巻の現代語訳と原文 Part②

「即心是仏」の巻の第2回目。 前回は外道(セーニャ)の言説について道元禅師が異を唱える内容となっていた。 今回もその話の続きとなっており、外道の言説が仏教内部にも存在することを紹介し、これを批判する内容となっている。 それでは内容に入っていき…

坐禅の時間「1炷」の不思議と、坐禅に最適な線香

坐禅の単位は「炷(ちゅう)」という。 1炷とは、線香1本が燃え尽きる時間のこと。 1回の坐禅では1炷坐ることになっており、線香が1本燃え尽きるまでが坐禅1回の時間ということになっている。 だから坐禅の単位は「炷」。 一定の速度で燃焼していく線香は、…

『正法眼蔵』第五「即心是仏」巻の概要と現代語訳と原文

『正法眼蔵』第五「即心是仏」巻の概要と現代語訳と原文 『正法眼蔵』の第五巻である「即心是仏」の巻。 直訳すれば「心が仏である」というほどの言葉であるが、他の巻での言説から考えれば、道元禅師は訳すことを好まないだろう。 これは「即心是仏」という…

坐禅の仕方 ~初心者でも自宅で簡単に始める方法~

興味はあるけど、実際に坐禅をしたことは、ない。 でも機会があればやってみたい。 坐禅についてそのような思いを持っている方、いらっしゃいませんか? そんな方のために、初心者でも自宅で一人で坐禅を始めることができるよう、坐禅の仕方をご紹介したいと…

正法眼蔵「身心学道」巻の現代語訳と原文 Part③

『正法眼蔵』「身心学道」の巻の3回目(最終回)。 前回と前々回は仏道を心で学ぶというテーマで書かれていたが、今回は身で学ぶということについて述べられている。 これで「身心学道」のタイトルに沿うようになった。

【禅語】麻三斤 ~仏とは何なのか~

麻三斤(まさんぎん)という禅語がある。 後梁から宋にかけての時代(約10世紀:中国)を生きた洞山守初(とうざんしゅしょ)禅師の言葉である。 禅の公案集(悟りの機縁を集録した書物)である『碧巌録』に、この麻三斤という禅語が生まれたきっかけとなる…

『正法眼蔵』第四「身心学道」巻の現代語訳と原文 Part②

『正法眼蔵』の第四巻である「身心学道」巻の2回目。 前回に引き続き心学道について、つまりは心で仏道を学ぶということについて述べられている部分になる。

「僧衣で運転」反則切符に対する論調に対する違和感

僧衣を着て車の運転をしていた僧侶が「運転操作に支障がある衣服」という理由で交通反則切符(青切符)を切られた問題に関して、いろいろと状況がわかってきたので考察してみたい。 世間(主に仏教界)では「僧衣というだけで違反なんてありえない」とした論…

正念場は仏教用語? 歌舞伎用語? マインドフルネスとの意外な関係

そんな正念場という言葉は、もちろん「物事の最も重要な局面」を意味する言葉である。 そしてこの正念という言葉は、じつは仏教用語なのでもある。 仏教用語としての正念あるいは性根が歌舞伎のセリフとして使用され、そこから正念場や性根場という言葉が生…

『正法眼蔵』第四「身心学道」巻の概要と現代語訳と原文

『正法眼蔵』の第四巻である「身心学道」の「身心」とは身と心のこと。 また「学道」とは仏道を学ぶということ。 つまり『正法眼蔵』第四「身心学道」とは、仏道を学ぶのには身で学ぶのと心で学ぶのと2つの柱があるという意味の表題となる。 道元禅師はその2…

【禅語の本】禅の入門書にオススメ『糧になる禅語』の内容をご紹介

『糧になる禅語』は、禅語を題材にしたフォトエッセイです。 禅語というものが真実の一端を端的に示す言葉であるとしたら、ただ言葉を綴るだけでなく、視覚的に直接訴えかけるものがあったほうが禅語の世界感をイメージしやすいと思い、見開き全面にフォト(…

正法眼蔵「仏性」巻の現代語訳と原文 Part⑪(最終回)

今回のテーマは少々変わっていて、長沙禅師に竺という人物が問答をかける話なのだが、その内容が変わっている。 どう変わっているのかと言うと、この竺という人物は「ミミズを半分に斬ったら、仏性はどちらにあるのか?」と問うてきたのである。 なるほど、1…

禅宗とは? 宗派(曹洞宗・臨済宗・黄檗宗)の開祖や教えや歴史を紹介

禅宗というのは、曹洞宗や臨済宗や黄檗宗といった、禅を旨とする宗派をまとめた「総称」であって、実際に禅宗という宗派が存在するわけではない。 たとえばキュウリやトマトやキャベツなどを総称して「野菜」と呼ぶように、曹洞宗や臨済宗や黄檗宗などを総称…

正法眼蔵「仏性」巻の現代語訳と原文 Part⑩

それで、10回目の今回には有名な「狗子仏性」の話が登場する。 趙州和尚に対して「犬にも仏性があるか、ないか」と質問をするという、禅問答のなかでも非常に有名な問答の1つである。 この問いに対し、趙州和尚はある時は「無」と答え、またある時には「有」…

陀羅尼とは呪文のようなお経 ~言葉に力が宿る神秘の経文~

仏教経典、いわゆる「お経」には、様々な種類のものがある。 それらの多くは仏の教えを文字に記したものであって、いわば仏教を学ぶための教科書のような性格の書物となっている。 漢字の羅列や難解な言葉、古い語体などによって呪文のように聞こえることも…

正法眼蔵「仏性」巻の現代語訳と原文 Part⑨

今回は黄檗希運(おうばく・きうん)禅師と南泉普願(なんせん・ふがん)禅師のやりとりが中心となっている。 そのなかでも、特にテーマとなるのが「定慧等学、明見仏性」という言葉。 簡単に訳せば「坐禅と智慧とを学び、仏性が明らかになる」というほどの…

仏暦とは? ブッダ(お釈迦様)が亡くなった年は何年?

現在の日本で用いられている紀年法は、おもに西暦と和暦の2つ。 ご承知のとおり、西暦はキリストの生まれた年を紀元とした紀年法で、和暦は元号と年数を用いた日本独自の紀年法。 実生活上でこれら2つ以外の紀年法が用いられることはまずないが、存在として…

正法眼蔵第三「仏性」巻の現代語訳と原文 Part⑧

今回は潙山霊祐禅師の「一切衆生無仏性」という言葉がテーマとしてとりあげられている。 これまでは「有仏性」で、今回は「無仏性」。 有と無で考えれば正反対のことを言っているように思えるが、しかし道元禅師はそうではないと釘を差す。 「無仏性」と言う…

五蘊(五陰)「色・受・想・行・識」の意味とは? ~仏教用語解説~

五蘊 ご うん(五陰 ご おんともいう)という仏教用語は経典のなかでたびたび目にする言葉であり、仏教が考える人間の構成要素の基本となっています。 しかしながら、人間の物質的な部分と精神的な部分を計5つに細分化した五蘊という考え方は、その細かな名…

正法眼蔵第三「仏性」巻の現代語訳と原文 Part⑦

今回は道元禅師が中国に渡ったばかりのころに訪れた阿育王山の広利禅寺での話からはじまる。 この寺で道元禅師はちょっと変な人物画を目にするのだが、まだ悟りにいたっていなかった禅師はその画の誤りに気付くことができなかったと振り返る。 このあたりの…

舎利礼文の意味と現代語訳 ~曹洞宗で読まれるお経・経典~

大乗経典の1つである舎利礼文は、本文がわずか72字ととても短い。 内容を簡単に説明すれば、釈迦(ブッダ)の舎利(遺骨)を礼讃する言葉からはじまり、礼拝によって真理の智慧を開き、仏として生きることを説く経典である。 舎利を礼拝するという内容である…

正法眼蔵第三「仏性」巻の現代語訳と原文 Part⑥

『正法眼蔵』「仏性」の巻の現代語訳の6回目。前回に引き続いて龍樹(りゅうじゅ)尊者に焦点をあてて仏性の話を進める道元禅師であるが、今回問題となるのは仏性の描き方。 龍樹尊者が坐禅によって仏性を示したというエピソードをもとに、その様子を画に描…

六根(眼耳鼻舌身意)と六境(色声香味触法)と六識の意味

六根(眼耳鼻舌身意)と六境(色声香味触法)と六識の意味 仏教書を読むなどして仏教について学んでいると、けっこうな頻度で専門的な仏教用語と出くわす。 ある程度読み慣れて仏教知識が身についていけば、いちいち辞典等で意味を調べなくても読み進めてい…