禅の視点 - life -

禅語の意味、経典の現代語訳、仏教や曹洞宗、葬儀や坐禅などの解説

禅語エッセイ

【禅語】 生児現成 - 親だって1年生、親と子は同級生 -

親と子の関係について述べられたちょっと面白い禅語がある。「生児現成」。 道元禅師が著した『正法眼蔵』の山水経の巻に出てくる言葉だ。 この言葉の意味を知っておくと、育児に対する心構えが少し和らぐのではないかと思う。私自身がそうだったから。 肩肘…

【禅語】 泥多ければ仏大なり - 煩悩の裏に隠れているもの -

お寺には仏像が安置されている。 あれらの仏像、材料は何で造られているかご存じだろうか? 判別のつきやすいものであれば、たとえば石仏。 うちのお寺の裏山にはおよそ100体の石仏が祀られているが、どの仏像も見た目どおり、石で造られている。遠くから見…

【禅語】 中道 - 苦にも楽にも偏らない道、真ん中という生き方 -

中道とは「偏らない道」という意味であり、ブッダの人生でいえば、享楽と苦行とのどちらにも偏らない生き方を指すものである。つまり、菩提樹の下で坐禅をするという生き方が、ブッダの人生において中道だったわけである。 城での享楽的な暮らしと、出家して…

【禅語】 百不知百不会 - 人生の不思議、命の謎 -

命というか、この人生というのは、じつに不思議なものである。 自分がいつ生まれたのか、自分ではわからないままに、いつのまにか自分がこの世界に生まれている。 気がついたときには、自分という存在がこの世界に存在している。 そして、自分の意志とは無関…

【禅語】 はづべくんば明眼の人をはづべし - 恥と金と志の月僊 -

人の眼が気になる、人からどう思われるかが心配で、自分が思うことができない。自分に自信が持てない。 大なり小なり、このような思いを抱いたことが誰にでもあるのではないかと思う。こんな時、あなたならどうするだろうか? 人の眼なんか気にしなくていい…