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【写経セット】般若心経の現代語訳の冊子&筆ペン付きで新発売

写経セット,般若心経

【写経セット】般若心経の現代語訳の冊子&筆ペン付きで新発売

2016年9月に禅や仏教を題材としたブログ「禅の視点」を書き始め、かれこれ1年半が経過した。
ありがたいことに、このブログが縁となって執筆等のご依頼をいただくに到ったケースがいくつもあり、3ヶ月ほど前には大阪府堺市に社を構える山本紙業さんからも面白い話をいただいた。
当ブログの記事の1つ「般若心経の現代語訳」を参考に冊子を作って、写経セットとして販売をしたいとのことだった。
www.yama-kami.com


本屋などで写経セットが販売されているのはよく目にするが、そのセット内容は概ね、写経用紙の他に筆ペンが付いているとか、写経の手引きの冊子が付いているとかで、般若心経の現代語訳の冊子が付いている写経セットというのは目にしたことがなかった
ありそうでなかった商品をどのようにして考え出すのかはわからないが、いろいろなことを考えるものだなぁと感心しつつ、ご自由に利用していただいてかまわないとの返事をした。


全文をそっくりそのまま引用するのではなく、山本紙業さんの意向に合わせて加筆修正を施していただいてかまわない旨を伝えておいたので、完成した冊子は正確には、原文が私、編集が山本紙業さん、というべきものとなっている。
冊子の著者名は一応私になっているが、実際のところは山本紙業さんの編集による部分も少なからず含まれているので、そのあたりの断り書きがあってもよかったかもしれない。



ちなみに、冊子のもとになった現代語訳の原文が記載されているのは、下の記事である。
www.zen-essay.com

「大人の教養 写経」

写経セットは2月下旬に完成したとのことで、先日、出来上がった商品を直接お寺まで届けにきてくださった。
現在は先行予約受付期間ということで、各地の店頭での販売は3月下旬ころになるとのこと。
そうして受け取った写経セットというのが、下の画像のものである。
f:id:zen-ryujo:20180312103317j:plain
なんだか上品な感じに梱包されていて、見栄えがいい。
商品の名前は「大人の教養 写経」というらしい。なるほど、教養としての写経か。
冊子を付属することで、書くだけではなく「読んで学ぶ」という経典の本義を強調するがゆえのネーミングなのかもしれない。


では、さっそく中身を拝見、と。
手本は端正な楷書で、まさにお手本という感じの字体。これなら書の練習にもなりそう。

f:id:zen-ryujo:20180312103332j:plain

用紙はこんな感じ。画像はなぞり書き用紙。

f:id:zen-ryujo:20180312103346j:plain

用紙に用いている和紙は土佐和紙とのこと。真っ白ではなく色味があって優しい印象。
和紙特有の柔らかな質感をしており、かつ、滲みが出ないための処理がなされているのか、実際に書いてみるととても書きやすい。サラサラと書けて、しかもすぐ乾く。

セット内容

「大人の教養 写経」の写経セットに含まれているのは以下の5種類。

  • 般若心経 現代語訳本 (52ページ、モノクロ)
  • お手本:1枚
  • なぞり用紙:15枚
  • 清書用紙:5枚
  • 筆ペン(株式会社あかしや水彩毛筆「彩」)

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用紙の枚数は全部で20枚なので、少すぎず多すぎずちょうどいい感じといったところか。
丁寧に写経をすると小1時間くらいはかかるものなので、20枚もあればスタートとしては十分だろう。

株式会社あかしや水彩毛筆「彩」

最後に筆ペンについて少々。
というのも、私は以前、一般に市販されている筆ペンのなかで一番使いやすい筆ペンはどれかを探したことがあり、その際に評判のいい20本ほどの筆ペンを集めたことがあるのだ。


それまでの私の筆ペン歴はPentelの「ぺんてる筆」一辺倒で、他の筆ペンを使ったことがほとんどないにも関わらず「ぺんてる筆」が一番だろうとの思いを抱いていた。
しかし、あるとき別の筆ペンを使用してみて、その書き心地のあまりの違いに驚き(良い悪いは別にして)、これはもう少しリサーチをしなければ井の中の蛙になってしまうとの危機感に襲われ、筆ペン集めを開始したのだった。
www.pentel.co.jp



筆ペンなどどれも似たり寄ったりだと思っていたが、これが集めてみると意外に多様で、インクの滲みや黒味の濃淡、穂先の硬さや太さ、手に持ったときの感覚、そして書き心地と、本物の筆とはまた違ったバリエーションに富んでいた。


そうしていくつもの筆ペンを使用して、ぺんてる筆を超える筆ペンを探した結果、私が最終的に辿り着いたのは「やっぱりぺんてる筆が一番書きやすい」というなんとも変化に乏しい答えだった。
結局同じところに落ち着いたわけだが、他を知っての「ぺんてる」と、他を知らずしての「ぺんてる」とではやはり意味が違う。


春を探して外を歩いたが見つからず、家に帰ったら庭に梅の花が咲いていたという話と似ているかもしれないが、外を探さなければ庭の梅に春を見出すこともなかったかもしれない。
無駄足ではなかったと、自分に言い聞かせている。……そう思い込みたいだけかもしれないが。


そんなものだから、筆ペンと聞くとつい意識してしまうのである。
お前は、ぺんてる筆を超える逸材か?
と。


それで、付属の筆ペンを使用してみた結果……これは、写経に一番向いている筆ペンかもしれない! との印象を受けた。
付属されている筆ペンは「株式会社あかしや」製の水彩毛筆「彩」
一本一本、筆職人が手作りしている筆ペンだという。


じつは筆ペンを集めた際に、同じあかしや製のものを数本取り寄せ、そのなかに「極細毛筆【彩】Thin LINE 墨色」という筆ペンがあった。
今回付属されている筆ペンはどうやらこれの姉妹品のようだ。
「極細毛筆【彩】Thin LINE 墨色」は、穂先がまさに極細で、細かな字を書くには最も書きやすい筆ペンだった。
しかし致命的な欠点が1つあって、墨の黒味が極端に薄いのである。
黒というよりもグレーに近く、墨色ではなく薄墨色なのである。
そのため、とても書きやすいにも関わらず、日常的に用いるには到っていない。


ところが、今回付属されている筆ペンは、書き心地は「極細毛筆【彩】Thin LINE」と同等で、しかも色味が濃い黒ときている。
細字には完璧な筆ペンなのだ。
日常使いの筆に代わる筆ペンとしてはやはり「ぺんてる筆」に及ばないが、逆に写経専門であれば、ぺんてる筆よりも格段に書きやすい。
これはいい。

筆ペン,写経におすすめの筆ペン

一番上が「ぺんてる筆(中字)」
真ん中が「水彩毛筆「彩」」
一番下が「極細毛筆【彩】Thin LINE」


下の2本は穂先がかなり細く、細字に適している。
ぺんてる筆にももちろん細字用があるが、穂先が長く、筆の扱いに慣れていない方にはちょっと扱いづらいかもしれない。
写経には水彩毛筆「彩」がもっとも適しているように思われる。


山本紙業さんの写経セット「大人の教養 写経」。
興味のある方はぜひ、下のリンクから詳細をどうぞ。
www.yama-kami.com