仏具の磨き方
仏具、磨いてますか?
仏具って金色に輝いていたりして美しいですよね。
でもその輝きも、残念ながら時間の経過とともにやがてはくすんでしまいます。
ご自宅の仏具、くすんでませんか?
仏具のなかには真鍮をはじめ金属製のものが多くあり、それらは皮脂などの汚れの付着、または酸化(時間経過)によって輝きが失われ、錆のようなものが出てくることもあります。
そこで金属製仏具は定期的に磨く必要が出てくるわけですが、問題はどうやって磨くか。
水で洗ってもこの手の汚れは落ちませんからね。
金属製品を磨くには、専用の研磨剤を用いるのが一番です。
研磨剤を塗り付けて、あとは布などでこすって磨けばたちまち綺麗ピカピカになります。
難しい作業はまったくありませんが、やったことがないと少々不安かもしれませんので、仏具の磨き方の手順を紹介したいと思います。
用意するもの
まずは準備するべき物をリストアップしてみましょう。
- 金属専用研磨剤
- 軍手
- 布や紙(今回はキッチンペーパー)
- 新聞紙
- 仏具
以上。少ないですね。
研磨剤にはいくつか種類があり、ホームセンターや仏具店などで簡単に購入することができます。
どの製品も性能にあまり違いはなく、どれを使っても綺麗になると言われていますが、私が使っているのはアルボンとピカールです。
どちらも相当綺麗になります。
ただし性能に違いはないとはいうものの、浸け置きタイプの磨き剤だけは個人的にはオススメできません。
一度使用したことがあるのですが、あまり綺麗になりませんでした。
そこそこ綺麗な状態の仏具を労力を使わずに綺麗にするという使い方であればちょうどよいのかもしれませんが、何年も放置して明らかにくすんでいるような仏具は、浸け置いただけではダメなようです。
やはり布でこするタイプの研磨剤をオススメします。
仏具は、見た目ではそれほど汚れているようには見えなくても、いざ磨き始めるととんでもない汚れが出てきて、手が真っ黒になります。
あまりの黒さにギョッとするほど。
なので軍手は必須です。
紙で磨くことも不可能ではないのですが、やはり布で磨くのがもっともやりやすいので、不要になった布を使いやすい大きさにカットしたものをたくさん用意しておくのがおすすめです。タオルとか、よれよれになった肌着とか。
最初に使用する布は凄まじく汚れますので、仕上げの拭き上げに用いる布は新しいものを使用しましょう。
適当な布がないという場合、ティッシュペーパーでもできないことはないのですが、どうしても強度がないのですぐ破れてしまいます。
ティッシュよりかは柔らかめのキッチンペーパーのほうがはるかに扱いやすいです。
実際、今回はキッチンペーパーでやりました。
それから、作業する場所には新聞紙を敷いておきましょう。
研磨剤が付いた状態で何かに触れると、黒い汚れが広がってしまいます。
必ずと言っていいほど汚れますので、必ず敷くことをおすすめします。
注意点
仏具磨きで一番気をつけなければいけないのは、その仏具は磨けるものなのかどうかを確かめること。
これ、根本的な問題ですが、一番重要です。
たとえば真鍮製仏具は金色をしていますが、これに似て金のメッキを施している仏具も多くあります。
金色の仏具だから真鍮製だろうと思って磨いたら、じつはメッキで、剥がれてしまって元に戻らなくなったという話は度々聞きます。
こうなってしまったら、もうどうしようもありません。
また真鍮製仏具であっても、表面に漆を塗って焼き付けを行うことで黒っぽい色に仕上げたものもあります。
これはあえて黒っぽい色にしているのであり、汚れではありませんので、磨いてしまうと色落ちしてしまい、メッキ同様元に戻すことができなくなります。
なので黒く仕上げてある仏具には磨き剤を使用しないようにしましょう。
作業開始
では実際に上の画像の仏具を磨いてみましょう。
けっこうくすんでいますね。磨き甲斐がありそうです。
まず布等に研磨剤を1cmほど出します。
これをそのまま仏具にこすり付けて磨きます。
ごしごしと何度か磨くと、どんどん汚れが落ちてきて一瞬で布が真っ黒になります。
本当にこんなに汚れているのだろうか……。
研磨剤がなくなってきたと感じたら、また1cmくらい出します。
あとはそれをひたすら繰り返すだけ。
力を入れる必要もないので、難しいことは本当に何もありません。
全体を磨いたら、一度綺麗な布で研磨剤を拭き取ってみてください。
その時点でかなり綺麗になっていると思いますが、おそらくもう一度磨けば完璧だな、という印象を受けると思います。
なので先ほどと同じように、全体を磨きます。
そうして磨き終わった仏具を丁寧に拭き上げると、こうなります。
上のコップ部分が磨いてあり、下は磨いていません。
輝きが違っているのが確認できるでしょうか。
実物はもっと明らかな違いがあるのですが、それを写すだけの撮影技術がないのが悔やまれます。
下の部分も磨いていきます。
ごしごし。
ごしごし。
ごしごし。
終了。
それではどれくらい綺麗になったのか、Before、Afterで見てみましょう。
かなり綺麗になりました!
が、やはり、撮影技術が悔やまれます。もうちょっと明らかな違いを写したいのですが、どうすればいいのか……。
相当違ってるんですが、この画像だとそこまで違っていないようにも見えるような……。
ほかにもいくつか磨きました。
綺麗ですね。
元通りに組み直して、と。
完成です。
新品のようです。
いい感じですね。
仏具磨きはとても簡単ですので、ご自宅にくすんでしまった仏具がありましたら、仏具磨きに挑戦されてはいかがでしょうか。
簡単に綺麗になるので疲れることもありませんし、けっこう楽しいですよ。