禅の視点 - life -

幸福とは? 自分とは? 自由とは? 人生とは? 心を満たす入口探し、禅エッセイ

身近な仏教用語

醍醐味ってどんな味? カルピスとの意外な関係

「行間を読むのが小説の醍醐味」 「ジェットコースターの醍醐味は出発直後の急降下」 などと使われる醍醐味(だいごみ)という言葉は、「物事の一番の面白味」「奥深い味わい」「神髄」といった意味を持つ言葉である。 この醍醐味という言葉が仏教から生まれ…

「億劫」が意味する果てしない時間 【身近な仏教用語】

億劫のもともとの読みは「おくこう(ごう)」だった。 億というのは一十百千万億の「億」で、とても多い数字であることの意味。 劫というのは億よりもさらに大きな数で、極めて長い時間を意味する言葉である。 なぜこれらのように長い(多い)時間(数字)を…

智慧と知恵の違い、「賢い」の意味、オレオレ詐欺で考えてみよう

普通「ちえ」と聞くと、大抵はこちらの漢字の「知恵」を思い浮かべるのではないだろか。けれども仏教では「智慧」と書く。 簡単に書くか難しく書くかの違いと思われがちな差異だが、仏教では両者をまったくの別物として考えている。漢字が異なるのは意味に違…

供養の意味や考え方を知ると、供養の在り方は豊かに広がる

亡き人の冥福を祈って行われる行為は、総じて供養と呼ばれる。 仏壇にご飯や水を供えたり、墓前に花を飾ったり、読経をしたり。そういったものをすべて供養と考えて、亡き人が少しでも喜ばれるように、安らかになるように、そう願って人は供養を施す。 供養…

ぜんざいの語源は仏教用語? ぜんざいとお汁粉の違いは?

ぜんざいは漢字で善哉と書く。「善き哉」と書いてなぜあの甘いぜんざいを指すのかというと、これには深いわけがある。 今から2500年以上昔、ブッダが在世であったころの話。ブッダは弟子たちに説法をする中で、時折り質問をしてみたりもした。 そしてその問…

皮肉という言葉はなぜ「皮」と「肉」なのか。意外にも原意は仏教用語。

現在使われている「皮肉」という言葉には、主に2つの意味がある。 1つは、人を意地悪く遠回しに非難すること。 もう1つは、思ったとおりにならないことを嘆く様子。 「親のコネで就職できてよかったね」 というセリフが前者で、 「頑張ったのに就活が徒労…

Z会の幼児教材から「方便」の好例を見つけた ~身近な仏教用語~

仏教用語である方便という言葉は、相手を正しい方向へと進ませるための便法をいう。もっとも便法とは、その場しのぎの一時的な便宜上の手段という意味もあるが、ここでいう便法とはむろんそれではない。単純に、1つの方法というほどの意味。「便」の字を入…

輪廻とは何か?何が輪廻しているのか? 【身近な仏教用語】

通常、世間一般的な理解としての輪廻は、おそらく次のようなものである。 人は死後、肉体や物質的なものではない精神的な何か、いわゆる魂とよばれるようなものが身体から抜け出し、別の命に宿り、次の人生を生きるようになる。それはこの人間の世である場合…

「所得」「無所得」の語源は仏教にある? ~身近な仏教用語~

仏教で所得といえば、これはもう仏道修行によって得た仏法に関する所見のことをいう。 どの程度仏法を理解しているか。 仏法というものをどのように考えているか。 そういった意味の言葉であるが、よりストレートに言ってしまえば、悟りを得たかどうかという…

「あみだくじ」の語源と阿弥陀如来 ~身近な仏教用語~

アタリ、ハズレ、あるいは順番などを決める際に便利な「あみだくじ」。 人数分の線を引けば必ず全員が別のゴールに行き着き、かつ「どこに行くかな~」と指で線をなぞるときのゲーム性を秘めたあみだくじは、盛り上がりと平等性と簡易性が相まって、年代を問…

娑婆(しゃば)って、どういう意味? ~身近な仏教用語~

娑婆という漢字を見ると、なんとなくお婆さんを連想してしまうのは私だけかもしれないが、漢字自体には何の意味もない。 それもそのはず、娑婆という言葉はサンスクリット語の「サハー」という言葉の音訳で、単純に「サハー」という発音に似た音のする漢字を…

「観光」って、何で「観行」じゃあないんだろう? ~身近な仏教用語~

福井県の観光名所といえば、大本山永平寺。 私はここで1年間修行をしていたが、秋の行楽シーズンには最大で2万人もの方々が訪れたこともあった。 樹齢700年ともいわれ、天を突くようにそびえる杉の巨木。 鮮やかな朱色に染まる楓の葉。 そしてその背に佇む…

「図に乗る」の図とは、この図のこと - 身近な仏教用語 -

「図に乗る」という言葉は、お経の唱え方にちなんだ仏教用語なのだが、僧侶以外でこのことを知る人はほとんどいないだろう。 通常、お経というものには音階がなく、節も付けずに一本調子で唱えられることが多い。 『般若心経』などでも 「カンジーザイボーサ…

「上品」って仏教の言葉だったの? - 身近な仏教用語 -

仏教には対機説法(たいきせっぽう)という言葉がある。 「機」というのは人の機根のことで、平たく言えば資質や性質のこと。 つまり、人に何かを伝えようと思い話をする時は、その人の資質や性格、あるいはその人がどんな考え方をする人かなど、そういった…

「所詮」って仏教の言葉だったの? - 身近な仏教用語 -

努力したら夢は叶うとか言うけれど、所詮、自分には無理なんだ。 そんな諦めの言葉を自分自身に呟くような瞬間が、哀しいけれど人生にはある。 今はもう肩の力が抜けてしまってそのようなことを思うこともなくなってしまったが、私にだって挫折を味わった経…

「我慢」って仏教の言葉だったの? - 身近な仏教用語 -

我慢はいけない。 忍耐や辛抱は必要だけれども、我慢はいけない。 これら3者はどれも同じような言葉で、「怒りや悲しみを抑え、苦境や逆境にめげずにじっと耐える」という意味の言葉である。 同じ意味ならどれでもいいじゃないか。 我慢でもいいじゃないか…

「無用の長物」って仏教の言葉だったの? - 身近な仏教用語 -

無用の長物(ちょうぶつ)とは「あっても役に立たないもの」「邪魔なもの」という意味の言葉であるが、この言葉はじつは仏教に由来する仏教語である。 「役に立たない」「邪魔」というのは、人によって基準が違うようにも思えるが、仏教ではこの線引きが明確…

「暗証」って仏教の言葉だったの? - 身近な仏教用語 -

最近はパスワードという言葉のほうがすっかり主流になりつつあるが、ちょっと前までは暗証番号という言葉を用いることも多かった。 クレジットカードの暗証番号、携帯電話の暗証番号、金庫の暗証番号……。 数字だけよりも英字を交えたほうが格段にセキュリテ…

「さばを読む」って仏教の言葉だったの? - 身近な仏教用語 -

「サバを読む」という言葉は、自分が得をするように数をごまかすことをいう。 ことに、年齢で用いられる場合が多く、 「40歳になったけどつい35歳だと言ってしまい、5歳サバを読んだ」 などと使われる。 日常でもよく使われる言葉なので、改めて言うほどの…

「懐石」って仏教の言葉だったの? - 身近な仏教用語 -

懐石料理という文字を見て疑問に思ったことはないだろうか。 なぜ「ふところの石」と書いて食事を指すのか。 石は、食べ物ではないだろう。 じつはこの懐石という言葉は、仏教から生まれた仏教語なのである。 そこで今回は「懐石」の語源について。 そもそも…

「油断」って仏教の言葉だったの? - 身近な仏教用語 -

あとちょっとで山頂だけれども、くれぐれも油断しないように。足を滑らせないように注意して一歩ずつしっかりと歩きましょう。 今はリードしているが、気を抜いたら逆転されるぞ。いいか、絶対に油断するな! という感じで使われるこの「油断」という言葉、…

「挨拶」って仏教の言葉だったの? - 身近な仏教用語 -

【挨拶】身近な仏教語の意味 自分の気持ちを表朝起きて、家族と顔を合わせればまず「おはよう」と挨拶をする。 職場に行っても「おはようございます」と挨拶をする。 大概において、自分の気持ちを表し相手に伝えるために挨拶はなされるが、この言葉ももとを…

「徹底」って仏教の言葉だったの? - 身近な仏教用語 -

「徹底」とは、「十分に」とか「しっかり行き届く」という意味で使われる言葉であるが、もともとは仏教の言葉「仏教語」であった。 とある比喩のなかで登場した言葉が、現在でも使われているのだ。 その比喩とは次のようなものである。 ガンジス河のほとりに…